点字入力でエタイA達成

前回の記事から1週間以上点字入力を使用していませんでしたが、

全国平均のスコアを出せてなかったのが心残りだったのでリベンジしました。

(エタイのワードがエコライフだったのも理由の一つ)

12月6日(記憶が正しければ4日くらいから練習開始)

12月7日

12月8日

音ゲーで指を慣らした後の指が思い通りに動く時間に出したスコアなので結構ギリギリな感じはします。

 

スコア203の入力動画も載せておきます。(入力画面NGだったらすみません)

WPMが隠れてしまっていたので画像を貼ります。

打鍵数が物凄いことになっていますが案外どの入力方法でもそこそこの速度で入力できるものですね。

 

見た目は面白く流行って欲しいと思ってしまう魅力があるのであまり書きたくはないですが、オフィスワークで困ることがないとされているスコアになったのにこの入力方法で文章を書こうと思えない*1のは速度以外の部分が大きいのではないかと思う。

 

 

 

他に点字入力を使用されている方の動画がありましたので埋め込みさせていただきます。

投稿者:やってみたらこうなった様

字幕ON推奨

www.youtube.com

点字とは線対象のキーで入力しているかと思ったら最後に紙を裏返していて文字が完成されるのですね。

打鍵音は大きいですが指の移動量がなく動きが静かで落ち着きがあります。

シリアル番号が281となっていて使用者も多そうだし、概要欄を読むと点字を覚え始めて4日目らしく覚えやすい入力方法なのかも知れないです。

 

文字を入力するたびにちょっとずつ左に手を動かす必要があること、右から左に向かって書いたり改行が手動になっていることが少し気になります*2

 

 


*1:次の文字を打つために指を構える必要があり、文章を書くときに他のことを考えながらだとタイプミスが多くなってしまうことが原因

 

*2:電気を使用しないから仕方ないとは思う

 

点字入力の使用感と動画

とりあえず動画を見せてからの方が説明しやすいのでイータイピングのプレイ動画を貼ります。

※入力画面NGだったらすみません

動画では

ⒻⒿ

ⒹⓀ

ⓈⓁ

の6キーを使用しています。

 

入力動画について

六点入力の良さなのかな、入力画面の見た目は点字が踊っているような気がしてめちゃくちゃ気持ちいいです。*1

正直、私の癖に刺さりまくっていたのでこの入力方法をやめてしまって良いのか、この欲求をどう満たせば良いのか、などよく分からなくなりました。

しかし、jubeatという似たような音ゲーがあったのでそれで満足することにします。*2

 

 

六点入力の画面だけ見ると上手に打てているように見えますがスコアはまだまだです。

イータイピングのスコア表では個人での利用なら問題なく使用できるラインとされていますが、もう少し練習時間を確保して全国平均くらいの速度は取りたかったです(全国平均くらいの速度で打てることを証明したかった気持ちもある)。

ただ、これに小指と親指を使用し一動作に3文字くらい入力できるようにしたのがステノタイプ系だと思いますが、スコアを3倍にしてもトップタイパーに届かないのはどんな入力方法でも実力の方が重要な気がしてちょっと残念です。ネットに公開されているステノタイプ系の動画(脅威の早打ち ステノキャプショナー(字幕速記者) - ニコニコ動画)ではこれより速いリズムで同時打鍵しているので実力差が出てしまっています。

 

私の点字入力動画を2倍速で再生したときの速度でタイピングできればステノタイプ系を使いこなせそうですがなかなか難しそうです。

速さに関しては慣れが少ないのが原因だし、タイピング速度が速ければ楽に文章をかけるので使用期間が長ければ感想も変わるとは思いますが……

 

実装方法

pcyam.com

やむ六点入力のユーザーファイルを変更しローマ字で出力されるようにしてタイピングゲームで使用しました。

一応、視覚障碍者の方でもプレイできそうなタイピングゲームのリンクを貼ります。

pcyam.com

atdlab.jp

※音声読み上げをオンにしてください

 

ユーザーファイルを変更すれば下記リンクの歌詞タイピングでも使用できそうです。

(スコアは読み上げされないです)

tosk.jp

kakula.jp

 

使い心地

Qwerty配列よりも打鍵数が増える入力方法ですが、指を移動せずに打てるのでブラインドタッチには適しているように感じました。

書くのに優れているかは微妙なところになりますが、読むのには優れている部分が多く「お」と「を」、「う」と「ー」などに間違えやすい配置が割り当てられているのも良いです。

ローマ字系の配列が人気な理由の一つに身近だからというのも少なからずあるだろうし、身近にあって親しみやすいというのもなかなか良いです。

 

点字入力のデメリットは、打鍵数が多く長時間のタイピングや高速タイピングには向かないことだったり、語感が合わないことですが、点字を普段使いする人にとってはほとんどデメリットがない気はします。

 

 

きっかけ・難易度

点字が身の回りにあるのに仕組みを理解していないのが嫌なのも少しはありますが、二銭銅貨江戸川乱歩)で点字について興味を持ったのが始めたきっかけです。

 

難易度については普通に難しいような簡単なような……よく分からないです。

「ま(flsk)」の指を飛ばした同手シフト(fs)が難しいけど打てないことはないし、

点字には法則があって覚えやすさはピカイチなのでイータイピングのC位を目標にするなら難易度はかなり低めになりそうです。

一応、覚えるためのコツを書きましたが全国平均くらいの文字入力速度を目指す場合は点字入力全一を目指すくらいの覚悟が必要です 思ってたより簡単に達成できました。

 

 

余談

思ってたより私は上手く点字入力できませんでしたが、

点字の学習やステノタイプ系に挑戦する前のお試しとしては良さそうです。

キーボードで使用していないキーが6つあれば実装できるし、好きなキー6つで実装できるのは楽しかったです。*3

 

点字って入力方法にすると、行段系、清濁同置、順にも同時にも打鍵する配列、同時打鍵を前置シフトにする配列、使用キーが6つ、最大6キー同時打鍵、指の移動量がない……パッと思いつく限りでもこれだけあるので属性盛りすぎです。

 

 

点字は文字の影響をかなり受けているような気がして「め」に対しては勢いがあるが、反対に「ん」は落ち着きがあったり*4します。

 

この入力方法を使用することで点字がそこそこ読めるようになったので文字と入力が一致しているから面白いと感じるのか、それとも点字が読めなくても視覚的に楽しめるのか気になるところではあります。

 

この入力方法が気に入ったら漢字点という明確な拡張もありますし、

盲ろう者でも読める触読文字を試してみませんか?

 

 

漢字点入力の使用者が現れて欲しいので漢字点を紹介している文章へのリンクを貼ります。

漢点字入門 横浜漢点字羽化の会

横浜漢点字羽化の会

漢点字 - Wikipedia

 

 


*1:視覚障碍者のために作られた点字が視覚的に面白いというのは変な気もしますが

 

*2:点字入力でしか満たせない部分もあるので入力動画を投稿してくれたら教えてもらえると助かります。

 

*3:新下駄配列に慣れていたせいか、結局ホームポジションに戻ってしまったけど

 

*4:優しく打鍵しないとこの同時押しは指を痛める

 

点字入力のコツ

点字タイピング記録

この五十音タイピングで全一になりましたので*1

軽くコツを書いていこうと思います。

 

本題に入る前に、点字の法則を知っているかで学習コストが大きく変わるので点字の法則を覚えましょう。

個人的に下の記事がわかりやすかったです。

learningcrisis.net

 

打つときのポイントは

  • 母音と子音の組み合わせを同時押し
  • 濁音は「5(K)」を先に打ち、半濁音は「6(L)」を先に打つ
  • 拗音キー「4(J)」の後に、子音キーと「あ、う、お」キーを同時に押すことで「きゃ、きゅ、きょ」になるイメージで拗音を覚える(幼濁音は拗音キーと同時に濁音キーも押す)
  • や行・わ行は例外的に覚える

 

 

ポイントを覚えたら指に馴染ませましょう。

最初に馴染ませるのは

あ:F

い:FD

う:FJ

え:FJD

お:JD

ー:DK

の6つがおすすめです。

 

この6つだけで文字列を作り「エイエイオー」などを打てるようになったら、

日本語でよく出現するかなを練習しましょう。

下のリンク先にあるBASIC Lesson 1がおすすめです。

ameblo.jp

 

点字表はこちらが見やすいです。

atdlab.jp

 

打ち切ったらある程度打てるようになっていると思うので、

他の行も練習していけばすぐに打てるようになります。

もしそれでも厳しかったら、

使用しているソフトをタイピングゲームで使用できるようにユーザーファイルを書き換えて、タイピングゲームでひたすら練習するのが良さそうです(タイピングゲーム用と普段用で分けてください)。

点字が指に馴染んだ後に1日1時間を3日くらい続ければマスターできます。

 

 

当たり前ですが、点字とは目が見えない人が文字を読めるようにするためのものであり、覚えやすいように作られている部分が多く点字でのブラインドタッチはとてもやりやすく感じるので

もし、興味があれば試してみてください。

⠜⠣ ⠟⠴⠐⠳ ⠑⠃⠭⠔

 


*1:タイパーがガチでやったら簡単に塗り替えられてしまいそうな記録ではある

 

点字入力始めました

この文章は記号・数字・英語・一部拗音以外を点字入力で書いています。

 

配列の記事を書く予定ではなかったのですが、

フリーソフトで公開されているのを見つけたので

つい、指が勝手に動いてしまいました。

pcyam.com

 

8キーだけしか使用しない漢直(?)も同梱されています。

ja.wikipedia.org

親指をシフトキーにできるので小指を使用しない漢直になるのかな。

 

設定の説明

文字の追加はとてもしやすく

Google日本語入力と同じイメージで追加できます。

※画像NGだったらすみません。

画像のように設定すると”456”を同時押しで(順不同でも大丈夫)1を単打鍵すれば

「ありがとう」と出力されます。

 

初期で設定されているものは

”456”→1("jkl"→f) ありがとう

”46”→1("jl"→f)   あります

です。

 

他にも

  • 点字で使用していないキーの一部を機能キーに変更
  • 番号に割り当てるキーを変更
  • 6キー同時打鍵に対応していないキーボードでも使用可能にする
  • 音声読み上げ

ができます。

 

点字の特徴

最初に言いたいこととしては、

や行・わ行・一部拗音以外は行段系で基本的に覚えやすくなっています。

 

入力に関しては濁音や拗音が前置シフト(シフトキーに文字はない)だったり、

鍵括弧系が同じキーで交互に出力されるのが特徴です。

「**」

 ls**ls

lsは同時押し

 

メリット

実用的ではなさそうな入力方法ですが、

pcyam.com

こちらのランキングを見るとそこそこの速度が出せるらしい。

打鍵数で見ると約150打鍵を11秒くらいで打てているのですごいです。

(タイピングゲームでの同時打鍵に限界を感じた自分が馬鹿らしくなる)

 

使用するキーが6個だけなのも良いし、

行段系で学習コストも低い。

 

また、実用面では指を動かさない・小指を使用しない配列というのは大きなメリットだと思う。

 

デメリット

  • 6キー同時で「め」になったりとなかなか難易度が高め。
  • 1文字入力するのに体感3打鍵なので同指連続が多く感じる。
  • 拗音を単体で打つことができず「まぁ」や「ねぇ」といった文字が打てない。
  • 濁音・半濁音・拗音が2動作
  • タイプウェルで使用できない

 

下3つは設定を変更すれば解決すると思われますが

思っている以上にデメリットが多いです。

 

一応、漢字変換無しの点字入力でプレイ可能なタイピングゲームのリンクを貼ります。

atdlab.jp

点字は音で書かれるためか「ふうせん」を「ふーせん」で打つ必要があったりする。

 

pcyam.com

 

点字入力ソフトが必要ですが

keyboard-dojo.net

もあります。

 

最後に

拗音をしっかり覚えていないせいで

文章に含まれる拗音の数が明らかに減っています(ノ∀`)タハー

今までよくわからない物の一つでしたがこうして触ってみると面白いです。

なかなか楽しい配列なので不便ではありますが、

新配列同様に1週間使用してみたいと思います。

【感想】歯車 芥川龍之介【青空文庫】

※ネタバレを含むので下のリンクから先に読むことを推奨します。

自殺された方の遺稿であり、全体的に暗めな話なので閲覧注意です。

 

新仮名版と旧仮名版があるのでお好きな方を

新字新仮名

www.aozora.gr.jp

 

新字旧仮名

www.aozora.gr.jp

 

 

一 レエン・コオト

まず、全体的に読みにくい。馴染みのないカタカナが多いのは置いておいて、
助詞の連続だったり、節煙と頭痛の関係など思想が強く感じる。

思想が強いのは個人的に好きだし、
どれも単体だけなら読みにくくなることはあまりないが合わさるときつい。


読みにくい文の例

助詞の連続

 

僕は又はじまったなと思い、左の目の視力をためす為に片手に右の目を塞いで見た。

 

引用元

芥川龍之介(1968)『歯車』青空文庫,https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card42377.html(アクセス日:2024/11/03), 引用元の底本:「河童・或る阿呆の一生新潮文庫、新潮社, 1968(昭和43)年12月15日発行, 1987(昭和62)年11月5日41刷. 入力:蒋龍, 校正:田中敬三, 2009年3月24日作成.

左目の視力や左の視力でも良いはず。

 

 

僕の姉の夫はその日の午後、東京から余り離れていない或田舎に轢死《れきし》していた。

 

引用元
芥川龍之介『歯車』青空文庫. 入力:蒋龍, 校正:田中敬三.

僕の姉の夫は姉の夫だけでいいし、その日の午後を先にした方が読みやすいと思う。

ただ、助詞の連続は重言と同じで気にし過ぎも良くないので難しいです(旅行に行くやあとで後悔はつい使ってしまう)。

なにかを強調するためにこうしているのかも知れないが、初見では読みにくい。

 

思想が強い文

 

眼科の医者はこの錯覚(?)の為に度々僕に節煙を命じた。しかしこう云う歯車は僕の煙草に親《したし》まない二十《はたち》前にも見えないことはなかった。

 

引用元
芥川龍之介『歯車』青空文庫. 入力:蒋龍, 校正:田中敬三.

言葉尻を取るような形で申し訳ないが、見えないことはなかったという文は煙草によって悪化した可能性を否定していない。
医者が節煙を命じるくらいしか対処が思いついていないので気持ちがわからないこともないのだが、一度くらい試しても良いのではないだろうか。

 

羅生門はもう少し読みやすかったはずなので、どうして読みにくくなってしまったのか
ちょっと気になる。

 

 

二 復習
なんでかわからないが、僕の姉の夫が姉の夫に改善されている。

 

最初は轢死とぼかしていたが自殺、

物語上で登場する轢死は自殺以外も存在するのかな。

 

主人公が暗いという読み慣れていない文なので少し不信感がある。

いろいろな話が同時に進行していて、全体的に焦点の定まらない話になっている気がする。

 

 

三 夜

話が重い。
嫌な記憶から逃れたくカフェを眺めて落ち着こうとしたのに、柄が合わない程度で不快に感じる。落ち着きたいなら不快に感じる部分を無視して、好きなところを探せばいいのに……

歯車が回りだしても頭痛を感じる前に眠ればなんともないというのも、起きていることがつらいみたいで重い。

 

私の文が読みにくく、人のことを言えないと自覚はあるのですが……

妄想や夢の描写は文だけだと読みにくいです。

 

 

四 まだ?

 

死は姉の夫に迫っていたように僕にも迫っているらしかった。

 

引用元
芥川龍之介『歯車』青空文庫. 入力:蒋龍, 校正:田中敬三.

義兄の死より自分が火を見たことの方が不安に感じたのは自分自身が死ぬことを恐れていたからなのか。
あと、死が迫るという表現が良いですね。人には寿命があるので常に死が迫っていると言えますが、その場合、迫るよりも近づくの方が適切なのが良いところ。

 


五 赤光

 

なぜ僕の母は発狂したか? なぜ僕の父の事業は失敗したか? なぜ又僕は罰せられたか?

 

引用元
芥川龍之介『歯車』青空文庫. 入力:蒋龍, 校正:田中敬三.

母の精神病と父の事業の失敗は関係性がなく、また、頭痛とも関係性がないのでこれらが連続して起こるのは奇跡と言っても過言ではない。つまり、悪魔の仕業と言っても問題ないように感じるが、

 

「けれども光は必ずあるのです。その証拠には奇蹟があるのですから。……奇蹟などと云うものは今でも度たび起っているのですよ」
「それは悪魔の行う奇蹟は。……」

 

引用元
芥川龍之介『歯車』青空文庫. 入力:蒋龍, 校正:田中敬三.

精神病院に行くことを嫌って黙り込んでしまう。

この人も闇の中にいて、話したところでこの人が解決してくれるとは思えないのですが、そこから誰かに伝わり助けてくれる人がいるかも知れないので、もやもやする。

一般的な物語の主人公らしくなくて面白いですが、悪い方向にしか行かないですね。

 

主人公は光のない暗(やみ)にいると書かれているが、
片頭痛持ちなので一時的ではあるものの

ペンを走らせているときや原稿を完成させたときは少なからず光があったはず。

 

 

六 飛行機

レエン・コオトが強調され過ぎている気がする。

物語上にどことなく言葉の繋がりがあるのかなと思っていたら、名前がストリントベルグスウェーデン人……

気づくのが遅すぎましたが、言葉に繋がりがあるのは先を想像できるような気がしてとても面白いです。何かを連想させる文というのは意外性があります。

 

姉の夫に似た顔の人物、鼹鼠の死骸、歯車などの恐怖からこれほどの死を連想させて、物語上では死なずに終わるのか。なんか、裏切られたようで面白い。

 

ただ、最後の文がちょっと寂しく感じます。

 

――僕はもうこの先を書きつづける力を持っていない。こう云う気もちの中に生きているのは何とも言われない苦痛である。誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか?

 

引用元
芥川龍之介『歯車』青空文庫. 入力:蒋龍, 校正:田中敬三.

自殺と他殺ではハードルが大きく異なり、この文章を書いたときは他殺で殺してくれることを望んでいる形だったが、結局、自殺してしまう。

他殺なら、自殺できない理由である自責の念に駆られることもなく、失敗してしまったときの後遺症を心配する必要がないためとても楽で、殺されても良い人生だったという文は物語でもたびたび使われる。

 

自殺してしまうラインというのは人によって変わるからあまり深く言えないが

動機が弱い。

動機になりそうなことは、歯車の頭痛、母の精神病、父の事業の失敗、自分が発狂することへの恐怖だと思う。常にイライラして生きるのもどうかと思うが、どれも自殺するにはいまいちな気がします。

死ぬ理由の一つである自分が発狂して周りに迷惑をかけることも自殺に深く関わるとは思いますが、生きる理由(文を書くこと)を失ってしまったことも関わりそうです。

 

ここまで自殺に関して書いたが

芥川龍之介 - Wikipedia

を見ると後追い自殺があったらしく、動機が曖昧でも自殺できる人はいるのかも知れない。

 

 

 

最後に

正直、こういう文章は読んでいるとイライラします。

自殺スレやせん妄裁判の誹謗中傷とかで慣れていたはずですが、慣れが足りなかったみたいです。

気が滅入っているときに読むのは良さそうですが、まだ花粉のつらい季節ではないので春になってから読めば良かったと少し後悔しました。

しかし、言葉の繋がりというのはなかなか面白く良い作品だとは思います。

 

疑問に思うこととしてなぜ自殺する前に、自分が死ぬような文章を書けるのか。

自殺する予定なのに文を書く気力が湧くのか。

このような文章を書くことで自殺するように自分を追い込んでしまうのではないか。

せっかく書いた文を公開する前に自殺してしまっていいのか。

といったことが気がかりになる。

この作品の文字数が3万字近くあり、1万字書く程度で苦戦している僕からしたらこれを残して死ぬには勿体なさすぎる。

 

……そもそも、未発表のまま死んでも良いとした作品に対して感想を書くこと自体間違っているようにも感じる。

【感想】二銭銅貨 江戸川乱歩【青空文庫】

※ネタバレを含むので、下のリンクから先に読むことを推奨します。

短編なので気軽に読めます!

www.aozora.gr.jp

 

 

 

 

エヽ君(読み方 えぇ君)

踊り字という名前なんですね。
知らなかったし、フォントが違ったので読めなかった。

疑問として、二回目以降は「エ、君」とただの読点になっているが、これで合っているのだろうか。

 

 

(上)や(中)は、煙草から足がついて犯人が捕まっただけなのはちょっと物足りない気がしていて、推理小説なのでこのくらいが普通だと思いますが、『一人二役』や『D坂の殺人事件』と比べると少し見劣りするように感じます。

 

ここまでだと個人的な評価は低めだったのですが、トリックが物凄く良く

南無阿弥陀仏点字にする発想が凄すぎます。

南無阿弥陀仏って言葉を2進法にして、それから6桁に対応している点字にする
普通じゃ思いつかないです。

 

上や中の微妙な感じを覆すほど鮮やかなトリック、ほれぼれする。

 

 

これよくよく考えればキーボードでもできるなと思い調べてみたのですが、点字をキーボードで入力する方法がすでに存在するのですね。

www.kiki.jeed.go.jp打鍵動画を見るとエンターキーを「カタカタカタッターン!」のイメージで打っていることが気になってしまうが、とても打ちやすそう。

ただ、カタカナを直接入力できているから、きちんと入力しているのか私にはわからない。

しかし、点字=配列表はそそる。*1

 

脱線しましたが、(下)が良いのはトリックだけでなく、松村は主人公の罠にハマって勝負には勝ったが、それについてやり過ぎたイタズラと言っていたり、心境が大きく変化する描写が多く面白いです。

 

 


*1:使用してみたいけど、値段が高すぎて無理です。

フリーソフトで公開されていました。

https://pcyam.com/game2/yam6ten/hp

【感想】D坂の殺人事件 江戸川乱歩【青空文庫】

※ネタバレを含むので、下のリンクから先に読むことを推奨します。

短編なので気軽に読めます!

www.aozora.gr.jp

 

 

 

始めに登場する名のある人物が明智小五郎(あけちこごろう)

名は名探偵コナンに登場する刑事、姓は金田一少年の事件簿に登場する警視

これだけで推理小説なのに雑念が(笑)

 

 

よく、日本の建築では、外国の探偵小説にある様な深刻な犯罪は起らないなんて云いますが、僕は決してそうじゃないと思いますよ。

 

引用元
江戸川乱歩(1925)『D坂の殺人事件』青空文庫,https://www.aozora.gr.jp/cards/001779/card56650.html(アクセス日:2024/10/26), 引用元の底本:「江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者」光文社文庫、光文社, 2004(平成16)年7月20日1刷発行, 底本の親本:「江戸川乱歩全集 第三巻」平凡社, 1932(昭和7)年1月, 初出:「新青年」博文館, 1925(大正14)年1月. 入力:砂場清隆, 校正:湖山ルル, 2016年1月1日作成.

推理漫画は基本的に広い建物な気がしますね。
マンション、屋敷、学校など逃走経路が作りやすいからなのか、
それとも、犯人を絞れることにより読みやすくするためなのか。

 

この文章が指す日本の建築では複雑なトリック、状況、どちらも作りにくそうですが、犯人がどこから逃走したのか、服のトリック、指紋など色々と謎があり、僕は決してそうじゃないと思うという言葉にメッセージ性を強く感じます。

 

 

推理小説は犯人を予想するのが醍醐味なので、(下)では明智小五郎が犯人と予想して読みました。
もちろん、本文でオランウータンが犯人な可能性も書かれていて、それに似たような感じで犯人が一人とは限らないことを考えてみましたが、複数犯の場合、時計屋と足袋屋になると思う。

しかし、殺人事件の起きた時刻に物音がしなかったのかという下りがあり、嘘と仮定した場合、嘘のつき方が不自然だったことや著者の作風からその線は薄く感じたので、明智小五郎の単独犯にしました。

 

ここから推理(下)になります。

 

まず、私の予想していた明智小五郎が主人公に優しく語りかけられた時点での残りのページ数から、犯人ではないことがわかってしまいますね。*1

種明かし、明智小五郎の暴走など話が二転三転しても、残り文字数に届きません。

 

本を執筆する人は残りのページ数でどのように終わるかを想像させても良いと思っているのか、
それとも、連載作品のように話しとは関係のないところから予想せずに読んでもらいたいと思っているのか気になるところではあります。

 

この時点で犯人ではないことがわかった理由として

名前が同じな時点でこうなる可能性はよぎっていましたが、

金田一明智警視と初めてであったときと同じ流れです。

トリックは全く異なりますが、自分はトリックが好きで推理系を読んでいるわけではなく、金田一の中で好きな展開の一つだったので、他作品がベースになっていてほぼ全く同じ展開になっていたと知ったのはちょっと残念です。

 

 

 

少くとも、そんな偶然の符合を信ずるよりは、君は、僕の潔白を信じて呉れる訳には行かぬでしょうか。

 

引用元
江戸川乱歩『D坂の殺人事件』青空文庫. 入力:砂場清隆, 校正:湖山ルル.

ここまで綺麗で面白い文は他にないです。
色の認識も見たのが一瞬であれば雑になるというのは理解できるし、
その上で偶然よりもいいでしょというのがとても好き。
ただ、ちょっと前に偶然電球が切れたと書かれているのは時代の流れからか、もったいない感じが

 

 

この後、真犯人について明智によって明かされ、”D坂の殺人事件”というタイトルですが、事件ではなく事故だったというのも物語の複雑さがあるようで面白いです。
また、途中で怪しくないと判断した物音の部分も、
そういうプレイだったので悲鳴がなかったと理解できるのが良いです。

 

色々な推理小説の名前が出て、
先に有名な作品を読んでいる点には好印象だが、未読なので難しい。

 


*1:動機が幼馴染の時点で無理矢理感がありましたが